アウトレイジ最終章を観て

 どんな怖さが一番苦手ですか?

 

ハッとするような怖さ、あとから気付いてジワジワくる怖さ。腹痛と同じように、怖さにも種類があると思う。

 

僕は突発的な怖さが特に苦手だ。映像も殺戮系やチャカ(銃)が出てくるものはとっても苦手。怖いものを自ら進んで体験したいと思うほど僕は無鉄砲じゃない。ビビりだから、恐怖という感情からはできる限り避けて通ってきた。

 

 そんなことを飲みの席で友達に話したら「たまには怖い映画でも観た方がいいよ。観終わってから世界がしばらく変わる。」と言われ、気乗りしなかったが映画館に向かった。

 

んだよ、じゃんじゃん人死ぬじゃねえ。怖えよ

 

 覇権を握るも内部でゴタゴタがある花菱会と日韓を牛耳る張グループ。さらに、割って入る山王会。拳銃にマシンガンに爆弾に。そして裏切る裏切られる。

 

 恐怖の種類が多すぎて、僕には心臓に悪い映画だった。

 

 食傷気味に映画館を出て、街を歩いていた時「あ、いつもと違う感覚」と気付いた。周りを歩く有象無象の人たちが少し怖く見えた。「誰か僕に襲ってくるんじゃないだろうか?」

 

完全に怖い話を聞いた後に、怖くなって夜のトイレに行けなくなる子供と同じ状態だ。寄り道するつもりだったのに、周りを警戒しながら速効家に帰ってきてしまった。

 

 友達に言っておこう「確かにしばらくの間、世界が変わりそうだけど、この野郎、騙しやがったな」って

 

 怖いもんはどんな種類でも嫌いだ

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