3D彼女を観て

2Dは自分の思い通りに出来るが、触れ合うことができない

 

これまでの映画の感想にも述べたが、僕はあまり明るくない青春時代だった。「あまり」と言っている所が僕の少しばかりの見栄とプライドであるのは察してください。

 

中学生の時なんかはアニメや特にマンガ(ほとんど青年マンガ)の世界にのめり込んでいたのは否めない。

 

妄想の世界はとても居心地が良い。自分の理想に近い世界が描かれ、自分の思い通りに事が運び、いちばん付き合いやすい友達や恋人なんかにも出会える。

 

テストの点は上がらない。関わりたくないタイプの同級生にいじられる。ましてや異性と上手く接することができない。現実の世界とは大違いだ。

 

感受性が強かったり、学校の中が全てみたいに考えてしまう学生の年頃には、妄想という所に逃げ込みたくなってしまうのは理解できるし、僕が中高生の時はしていた。

 

でも、理想は表現出来るが現実にトレースはできないんだよな。無理と分かっていてももどかしく感じてしまう経験は枚挙に暇がない。そんな気持ちを抱えて学生時代を過ごした人には「理想かもしれない」と思ってもらえる作品だろう。

 

 

 

ちなみに、原作は読んでいないが、めっちゃ少年漫画チックなストーリー、登場人物じゃないか。「本当に原作は少女漫画なのか?」と疑ってしまったよ。

 

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